2008年12月26日 (金)

ポケットモンスターハンター6

オタチは意外に強かった。俺はモンスターに例えるならばレベル40はあると思っていた。だけどコイツはなんだよ、オオタチでもない。
「ちっくしょう」無意識なのが良かったのか、渾身の一撃でオタチは気絶した。
「やるじゃないか」相方は言った。いったいこの人間の実力というものはどれ位なのだろうか。
「だからオタチは倒せるっていったろ?」俺は得意気に行った。褒められるというのは悪い気はしない。
「オタチは、な」相方は言う。前言撤回。
だがモンスターはオタチだけではなかったみたいだ。
「なんだよ。こいつ」
「第二の刺客だろ?」
「やっぱり?」
俺たちの戦いはこれからも続く。どこかの最終回みたいに終われば良かったのに。「人生甘くないな」
今度は、ジグザグマ。この刺客の派遣先はどれだけ俺をなめているのだろう。
コラッタが襲いかかってきた。ヤバい。さっきの疲労がまだ残っている。
「なぁ、お前も手伝ってくれよ」
相方も参戦した。だが結果はズタズタだった。
今にもモンスターにとどめを刺されそうなところまできた。
「こんなシーンってさ、ちょっと前までだったらネタだったよな…」
「かもな」

そして、序章に続く―――――

| | コメント (0)

2008年12月25日 (木)

ポケットモンスターハンター5

「罠って?何で俺らが…」俺は焦りを隠せない。
「俺らは知りすぎたんだ。色々」
「色々、ね。じゃあどうする。上に逃げる?下に逃げる?」
「お前が決めろよ」相方はやけに落ち着いている。
「じゃあ、下か?」そりゃそうだろう。上に行って何するというのだろう。
「じゃあ、上に行くか」相方はやっぱり落ち着いている。俺を馬鹿にする余裕がなぜ今あるのだろう。
いったいこのビルは何回まであるのだろう。見た感じ上のほうは崩れていた。俺らは、いや誰だって空を飛べるポケモンなんて持っていない。でも相方が上のほうに行ってしまうから俺も急いで後を追う。
3階、まだ建物はなんとか形を成している。
4階、鉄骨むき出しだった。空は今にも雨が降りそうな白だった。
4階には人一人いない。でも、ポケモンはいた。
「なんでこんな街中にモンスターがいるんだよ」俺はいっつも相方に聞いてばかりだ。
「俺らへの、刺客だろう」
「ふうん。アイツがねぇ」
そこらに転がってる鉄骨を拾ってきた甲斐があった。
俺は、オタチに飛びかかった。

| | コメント (1)

2008年12月17日 (水)

ポケットモンスターハンター4

喧嘩屋の本領発揮の時がついに来た。
俺達はビルの目の前まで走って行く。
様子をみて中へ突入する。自然と気持ちは高揚する。これが好きでこの仕事をしてるようなものだ。
中にはさっきの二人組がいた。
「喧嘩屋久々の始動だ」俺は言う
「お前らそこで何してるんだ。死ぬより恐ろしいサマになりたくなかったら、持ち物全部置いて四つ足で出てこい」相方は言う。もし相方の指示通りに敵が動けば敵は抵抗する術がなくなる。その方が仕事としては楽だ。
だが二人組は抵抗してくるらしい。持ち物を置く様子もなかった。
「やれやれ」俺はため息をつく。「無駄な血は流したくなかったのに」
「そうか?お前さっきから拳握りっぱなしだぞ」相方はイチイチ揚げ足をとる。
「そうだっけか?まぁいいやシルフ制圧戦線開始だ」

終了した。敵の気絶はあっけなかった。俺相方が両方を同時に一発で片付けた。
「いくらなんでもこれは早すぎじゃね?」俺は相方に聞いた。
「おい。見てみろ」相方が気絶してる片方の社員証みたいなカードを見せてきた。
俺達が気絶させたのは、政府の人間だった。
「これって、やばくね?」
「罠だな」相方はこんなときでも冷静に言った。
「罠って?でも犯罪犯してたんだぜ、こいつらポケモン持ってやがったん――――」
モンスターボールの中身は空だった。
「決まりだ。今回政府に排除されるのは、シルフじゃなくて、俺達だな。俺らは罠にはまったんだよ」

| | コメント (0)

ポケットモンスターハンター3

ヤマブキシティ―――
全盛期にはカントー地方の中心地として栄えていたこの街も、シンボルだったシルフの業績悪化からだんだん寂れていき、都心的機能は同じくリニアが停車するコガネに移っていっていた。
「なぁ、あの崩れてるビルなんだよ」
「シルフカンパニーの本社だろ。元、な」
「嘘だろ?じゃあ俺ら今どこ目指してんの」
「そのまさに、崩れてるビルだよ」
「何しに?」
「制圧。だろ?」
「あそこに人がいるのか?」
「もっちゃん曰くな」
もっちゃんとは俺らに仕事を依頼してきた政府の人間だ。
「そうか、じゃあ作戦Aいっちゃうか!」
「好きにしろ」
崩れて鉄骨が剥き出しになっているビルの目の前まで来た。
「んで、そいつらは何階?」
「さぁな、俺達は適当に暴れとけばいいんだ」
「だけ?」
「ちょっと待て!隠れろ」相方は言う。
俺達は隣のビルとの間に隠れている。
シルフのビルの前に人間が二人いる。
「おいおい。アイツらむちゃくちゃ怪しいんじゃないの?」
二人は何か会話を交わした後ビルのなかに入っていく。その手には今や懐かしい時代の遺物となったモンスターボールが握られていた。ビルの上の方は崩れていて鉄骨位しかないが下の数階分は隠れ家としてなら機能しそうな位は残っていた。
「じゃあアイツらをまずモンスター所持禁止法の現行犯で捕まえてから色々聞いちゃうか」
「はじめての作戦だな」
「じゃあ作戦B。スタートだ」

| | コメント (0)

2008年12月14日 (日)

ポケットモンスターハンター2

「お前らとの契約が自動更新ではなく手動更新なのを覚えているな。更新日は、来週だ。いい結果を待ってるよ」
「はいよっと。そんじゃあいってきます」
現在の移動はリニアが主流だが、ポケモン全盛期に真崎とか言う技術者によって作られたポケモン交換システムというものを応用し、昔のマンガでいうどこでもドアのようなシステムもあったが、ポケモンの時代のものであり今は嫌われていて、稼動を数年前に辞めた。
「昔はモンスターに乗って空も飛べたらしいぜ。どこへでも、な」俺は暇を持て余して相方に言う。リニアは早いかわりに景色がまともに見られない。
「そりゃあいい眺めだっただろうな」
「で、どうやって制圧するよ。シルフ」
「さぁ。勝手に暴れればいいんじゃないのか」相方はいつも興味なさげにしているが、実は結構熱い男ということを俺は知っていた。
「でもよ。シルフは極秘裏にトレーナーを雇っているらしいぜ」
「構いやしないだろ。俺たちはポケモンを攻撃する権利を持っているんだよ」政府の雇われ者の俺たちはモンスターに攻撃された時など正当防衛として成り立つ時はポケモンを攻撃してもいいという権利を持っていた。
「だけどよ。俺らは攻撃する手段を持ってない。俺らがまともに戦ってられるのはせいぜいオタチ位までだな」
「じゃあ」相方は喋りすぎた俺に嫌気がさしたのかもしれない。
「トレーナーに会わなければいい」
「そうだな」返す言葉はもうなくなってしまった。「その通りだよ」
「じゃあいつもどおり作戦Aでな」相方はまとめてきた。
「無作戦な」作戦Aそれはつまり、無作戦。

| | コメント (2)

ポケットモンスターハンター1

序章から時を遡ること一日。
コガネ―――――
「今日お前らを呼び出したのは他でもない。シルフの奴等に動きがあったらしい」
シルフカンパニー。ポケモン全盛期に関連器具を生産し続け莫大な利益を得ていたが、愛護法の制定によりポケモンに頼りきっていたシルフは業績が急激に悪化し経営危機にみまわれている。ホウエンのデボン、シンオウのポケッチと並びラージ3と言われていたが政府からの支援金がでずに残りの二つは破綻してしまった。今もシルフは政府に愛護法の撤回を求めて対抗している。
「そこで俺らの出番ってわけだ」
俺らは今の所政府よりの何でも屋。喧嘩屋と言った方がいいかもしれない。
「ああ。シルフを制圧してきてくれ。そうだ、ヤマブキへは―――」
「リニアでひとっとび。だろ?」
「その通り」

| | コメント (1)

2008年12月11日 (木)

序章

時代は変わった。
ポケモンバトルが正当化されていた時代はとうに終わった。当時はまだ子供だったマサラタウンの少年が頂点にたった頃がピークで、ポケモントレーナーの数に反比例して、ポケモン愛護団体は増えていった。そしてついに政府はポケモン愛護基本法を制定した。人間の手から解放されたポケモンは無秩序に数を増やし、そして人間はポケモンに抵抗する術をなくした。今や身近なポケモンなど、数えるほどしかいない。人間がポケモンに出会ってしまったら、逃げるしかない。ポケモンを使い他のポケモンと戦う奴なんてもうどこにもいない。

「そうだろ?」俺は言った。
「その筈だ」相方も言った。
「じゃあ、目の前にいるアイツはなんなんだよ」俺はわかりきったことをわざわざ確認した。
「幻か、ポケモントレーナーだな。俺は絶滅したと思ってた」
「だよな。誰もお前を責めやしないよ。皆そう思ってたさ」

昔で言えば「ザコキャラ」なモンスターに殺されるところだった。
今目の前で俺達を助けてくれたのは、法律で禁じられている筈の“ポケモントレーナー”だった。

| | コメント (1)